糖尿病の糖とは、ブドウ糖のことを指します。
ブドウ糖は、からだを動かすエネルギー源となるもので、血液の流れに乗ってからだの細胞に運ばれて、筋肉や臓器で使われます。
糖尿病になると、ブドウ糖がエネルギーを必要としている細胞の中に運ばれなくなって、血液のなかにあふれてしまい、血糖値(血液中にそのブドウ糖がどのくらいあるかを示す値)が異常に高くなってしまいます。
どうしてそのようになるのかといえば、体の中で唯一血糖値を下げるホルモンであるインスリンが足りなくなったり、うまく細胞に作用しなくなるからです。
インスリンには、血液中のブドウ糖を体の細胞に送り込んで、エネルギーに変えたり、脂肪やグリコーゲンに変えて、エネルギーとして蓄えておくようにする働きがあります(図1)。
このインスリンが不足したりうまく作用しないと、ブドウ糖が細胞に取り込まれなくなり、血液中のブドウ糖が使えなくなってしまいます。そのため、血糖値が上がり、筋肉や内臓にエネルギーが運ばれないため、全身のエネルギーが足りなくなってしまいます。
このように、インスリンがすい臓から分泌されない、またはその量が不足している、分泌されているのに十分に作用しないなど様々な原因で慢性的に高血糖になるのが糖尿病です。
引用文献
厚生労働省HPより
http://www.hakuraidou.com/info/tounyou.htm